福田・西平研究室

概要

医療用超音波診断装置,魚群探知機,超音波洗浄器,超音波加湿器,超音波モータなど,超音波応用製品は私たちの生活で重要な役割を果たしています。 これらの超音波利用において必要なものの一つに,超音波を発生させる圧電振動子があります。 当研究室では,この圧電振動子を用いて,超音波計測に関する研究を基礎から応用まで総合的に行っています。 超音波を計測に応用するためには,超音波を発生/検出する素子の特性および物質中の超音波伝搬特性を明らかにし,その特性を効果的に利用する必要があります。 当研究室ではこれらの点に着目し,新たな超音波計測技術の開発を目指して研究に取り組んでいます。

圧電振動子の特性解析に関する研究

超音波を利用するためには,超音波を発生/検出する素子である圧電振動子の特性を正確に把握することが必要です。 圧電振動子の特性を調べる方法として,振動子を等価回路または有限要素法でモデル化し,シミュレーションにより解析する方法,振動子を駆動する電気回路と電気信号を工夫し,その電気的な応答を測定する方法,などを用いています。

媒質中の超音波伝搬特性に関する研究

精度の良い超音波計測を行うためには,超音波の伝搬特性,すなわち対象試料中を超音波がどのように伝搬するかをあらかじめ調べておく必要があります。 当研究室では,超音波の媒質中での伝搬について,超音波の音源である圧電振動子を含めて等価回路または有限要素法でモデル化し,シミュレーションにより解析しています。

超音波計測に関する研究

超音波は物質中を伝搬する弾性波であり,その波動性や振動運動を利用することで,直接見ることが出来ない試料中の状態を非侵襲的に調べることができます。 このような特徴を生かした超音波計測として非破壊検査や医療用超音波診断装置などがあります。 当研究室では,超音波の伝搬媒質中の非線形効果や非線形振動により生じた高調波成分を検出する非線形超音波計測に関する研究を行っています。

Fig.1
超音波探触子の特性測定
Fig.2
超音波送受波実験