カビール研究室

カビール研究室では,環境エネルギー・電気材料工学,シミュレーション工学,バイオ電磁気・生体福祉工学を柱として,幅広い分野での研究を行っています。

汚染土壌からの重金属の除去に関する研究

近年,環境問題が注目されており,鉱山や工場跡地の土壌の汚染が騒がれています。 そこで本研究では多種の重金属を含んでいる土壌に対して動電現象による処理を行い,重金属がどのように挙動するのか検討しています。 また,導電現象を利用することで,通信機器などの廃材から効率的にレアメタルが回収できないかについても検討しています。 また,陰極に用いる電極として,これまでにないイオン吸着性を持ったゼオライト電極の開発を行っています。

Fig.1

絶縁劣化試料の等価回路シミュレーション

電力ケーブルが長時間にわたり水が共存する状態で電界にさらされると,半導電層の突起や絶縁体中の異物やボイドといった電界集中部に水が凝集して水トリーが発生します。 この水トリーは時間と共に電界方向に進展し,それに伴ってケーブルの絶縁性能が低下し,最悪の場合は絶縁破壊を起こしてしまいます。 電力を安定的に供給するため,このような絶縁劣化を未然に防ぐ事が必要で,損失電流などを測定する事により非破壊での検出方法が検討されています。 本研究室では,水トリー劣化試料を等価回路モデルに置き換え,回路シミュレータを用いる事により損失電流のシミュレーションを行い,水トリーの形状と損失電流の関係や損失電流測定の最適化などについて検討しています。

Fig.2
Fig.3